前回は決算説明資料を見てみました。
トヨタと違って、しっかりと周辺情報をいろいろと話していた印象でした。
色々みててもトヨタの決算説明資料はけっこおう簡易だったからね。
赤字の企業は株主に向けていろいろな話をしなければいけないですからね。
財務諸表ってなんだっけ?
財務諸表とやらは早かったわ。わからん、、、
※そんなあなたは↓↓↓↓
それでは、現在の財務諸表にて、より詳細な日産の状況を見てみたいと思います。
損益計算書
売上高は当期で5兆3,174億円でした。昨期が7兆5,072億円でしたので、△2兆1,898億円となっています。トヨタと比較すると4分の1程度ですね。
粗利益は6,892億円であり、売上高粗利率は12.9%となっています。
営業利益は△1,316億円でした。昨期は543億円で、△1859億円となっています。
四半期利益は3,573億円であり、昨期は515億円で、△4,088億円となります。
粗利は12%ありますが、営業利益ベースから赤字となっています。
貸借対照表
次に日産の資産を見てみましょう。
総資産は16兆332億円です。
自己資本比率は約25%です。少し低い水準ではありますが、危機感を感じるレベルではないように感じます。
また、利益剰余金(今までの利益の貯金箱)は3兆7,111億円となっています。
自己資本比率=自己資本÷総資本 借金と自己資本を見る値 40%以上が望ましいともいわれます
流動比率も約156%です。販売金融債権もありますが、キャッシュポジションを集めに持っています。
すぐに経営が傾くようなものではないように感じます。
流動比率=流動資産÷流動負債 短期的な安全性を見る指標 100%以上が望ましい
では、効率性はどうかみてみましょう。
工場などを多く抱える自動車業界なので、比較のために有形固定資産回転率も見ておきましょう。
有形固定資産回転率は1.26回です。少なくとも現在抱えている資産分は今期の売上でまかなえているということです。(が、そこから原価と販管費が引かれているため、実際は赤字ですのでまかなえていません。)
有形固定資産回転率=売上÷有形固定資産 ROAで使う利益は様々ですが、今回は営業利益を用いています
印象よりはかなり財務状況の安全性は高い印象。
短期的には倒産リスクは高くないと思います。
しかし、収益性が戻るようにしていかなければ、資金なども枯渇していってしまします。
キャッシュフロー計算書
最後に現金同等資産を示すキャッシュフロー計算書です。
この作成方法なども解説しているので、もしよろしければ見てみて下さい。
営業キャッシュフローは9,630億円、投資キャッシュフローは△2,202億円、財務キャッシュフローは△2,228億円です。
当期純利益は赤字なのに営業キャッシュフローはプラスです。販売金融債権の減少額や減価償却費などが大きいので、数字ほどキャッシュアウトはないということです。
借金を返しつつも、現金同等資産はわずかに増加しています。
損益計算書の赤字ほどキャッシュが出ていないのは一つの特徴かもしれません。
有形固定資産を大きく減少もさせていないので、ある程度資産を残したままという印象です。
※この記事は日産のIR情報を基にまとめております。
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