エッセンシャル思考のエッセンシャルとは「絶対必要 な、絶対不可欠 な、欠くことのできない」などと訳されます。
エッセンシャル思考って聞いたことあるけど読んだことないなぁ
色々と論じていることはありますけど、一番重要なのは捨てることです!
捨てるって難しそう・・・
今回の書籍
今回の書籍テーマは『エッセンシャル思考』です。
いろいろな著名人が取り上げているので、知っている方も多いと思いますが、読んだことがなければ、読んでみてください。
エッセンシャル思考
パレート(2:8)の法則
何度か私も取り上げている「パレートの法則」を知っておいていただく必要があります。
パレートの法則とは、様々な場面において2割の事象が、全体の8割を生み出しているということを指します。
例えば、以下のようなイメージをしていただければわかりやすいです。
- 顧客の2割で8割の売上を上げている
- 本の2割くらいで内容の8割くらいの内容を話している
- 労働の2割時間くらいで成果の8割を生んでいる
1番を例にとると、売上が1億円で取引社数が100社だったとするとそのうちの20社で8000万円を生んでいるということです。自社での「重要客」などと呼んでいるイメージはそのようなものではないでしょうか?実際に『ABC分析』と呼ばれる顧客分析手法もそのような法則性に沿って、設計されているといえます。
2番は付箋を貼りながら、本を読んだり、本要約チャンネル(サラタメさんとか、、)を考えるとなんとなく、わかるでしょう。以下中田敦彦さんも実践している「目次→じっくり読んで読む部分を決める→その部分を読む」というのはまさにこの2割を探しに行っている作業です。読書術は以下中田さんの紹介している書籍は面白いです。中田さん自身がエッセンシャル思考も解説しています。
3番は、以前紹介をした以下の仕事術書籍が言っていることでしょう。
そして、エッセンシャル思考とはこの2割のみを行うことに主眼を置いている思考法だと私は理解しました。
エッセンシャル思考の結論
結論として、以下のように最終章にまとめられている。
内容 | 非エッセンシャル思考 | エッセンシャル思考 |
---|---|---|
方針 | より大きく、より多く | より少なく、より良く |
人材 | やたらと人を雇い、愚鈍な集団を作る | 人材の選別にこだわりぬき、邪魔な人材は排除する |
戦略 | 優柔不断で方向性が定まらない | 「何かひとつだけしかできないとしたら、何をするか?」と考える |
タスク分担 | 誰が何をやるのか不明確で、決定の根拠がわからない | 各メンバーの特性と目標にとって最良の配置を決める |
コミュニケーション | 自己中心的にしゃべる | 耳を傾け、本質を見抜く |
部下育成 | こまごまと首を突っ込みすぎるか、忙しすぎて放置するのか両極端(あるいは両方) | 小さな進歩を重ねているかどうか、適切にチェックする |
成果 | チームはバラバラになり、あらゆる方向に1ミリずつの成果しか出せない | チームが一つにまとまり、これと決めた方向で飛躍的な成果を上げる |
結論としては、この表にあるように「より少なく、より良く」やっていくために、あらゆることを明確にし、進歩の方向性を決定し、一点集中で突破して成果を上げるということである。
これを聞いて、「そうしよう」と実行できる方はそれだけでよい。しかし、一般人には難しい。
捨てることが難しい
以下、エッセンシャル思考に関して冒頭でこんな一文があります。
「やらなくては」ではなく「やると決める」。
本文より
「どれも大事」ではなく「大事なものはめったにない」。
「全部できる」ではなく「何度もできるが、全部はやらない」。
これを読んで、私も思ったが、端的に言ってそうはいっても「やらない」という選択肢がなかなか取れないんだよね・・・という印象を持った方も多いと思う。
そんな人に向けたこの書籍は「捨てること」を中心に書かれているように感じた。
なぜ、捨てれない、断れないか
やはり、風潮が一つとしてある。
多くの優秀な人びとが、自分にとって大事なことを見分けられなくなっている。理由のひとつは、断ることを極端に嫌う世の中の風潮
本文より
また、これは仕事ができる人も陥るものと言っています。
実際以下のようなことはあるでしょう。
第1段階 目標をしっかり見定め、成功へと一直線に進んでいく。
本文より
第2段階 成功した結果、「頼れる人」という評判を得る。「あの人に任せておけば大丈夫」と言われ、どんどん多様な仕事を振られるようになる。
第3段階 やることが増えすぎて、時間とエネルギーがどんどん拡散されていく。疲れるばかりですべてが中途半端になる。
第4段階 本当にやるべきことができなくなる。成功したせいで、自分を成功に導いてくれた方向性を見失ってしまう。
捨てるための思考法
まずは、マインドセットでしょう。常に努力をしていくのでは、自分のモチベーションによって、左右されてしまうので、仕組み作りが重要と説明しています。
努力と根性でやりとげるのではなく、すんなり実現するようなしくみをつくるのだ。
本文より
その判断基準は以下です。一つしかできなかったら??
もしもたったひとつのことしかできないとしたら、自分は今、何をやるのか?」
本文より
捨てるための基準作り
基準を次に作る。これは定量化されたものがよいそうです。
そして、これはかなり厳しい基準であります。90点未満は断るのです。
選択肢を100点満点で評価する。ただし 90 点未満の点数は、すべて0点と同じ。不合格だ。
本文より
最低限の基準を満たしていないチャンスは、もちろん却下。そして、理想の基準を満たしていないチャンスも、やはり却下しよう。
本文より
そして、服などを例にして、行動も同様に「埋没費用(サンクコスト)」を考えるように指摘している。
今までやってきたことがもったいなくて、、、というのをやめる決断も非常に重要なのです。
「どれくらいの価値があるか?」と考えるかわりに、「まだこれを持っていないとしたら、手に入れるのにいくら払うか?」と考える
本文より
捨てる技術まとめ
捨てる技術として、この書籍から私が学んだことからステップは以下です。
- エッセンシャル思考になりたいと考える
- もし一つしかできないなら何をやるか、考える
- その一つのことをやる基準を洗い出す
- 基準をベースに今後の依頼を評価し、90点未満は断る
- やりかけのものは「これをまだやってないとしたら取り掛かるか?」考える
正直、90点未満を断ることはまだまだ難しいのですが、5番から始めるのも一つです。そのためにも点数評価は欠かせませんね。
コメント