勝手に恒例シリーズに位置付けている航空業界2社の決算比較を見ていきたいと思います。
赤字が続く航空業界ですが、ANAは営業損益が遂に黒字化しました!!!
しかし、余談は許さない状況なので、内容を確認していきたいと思います。
以下読んでいて、よくわからない。
営業利益とか何??
※そんな方は↓↓↓↓
ANAが黒字化というニュースが第三四半期のニュースでは最も早かったかと思います。
JALはまだ赤字だっていう話だったよね。
回復力に差があるというニュースも日経から出ていたよ。
この記事の結論
- ついにANAは営業損益が黒字化!JALは赤字が継続中!
- 今後の回復見込みは
- 買うならANAを私は買う
業績比較(全日本空輸ANAと日本航空JALの比較)
両者をわかりやすく比較するために以下のような表にまとめています。
※会計基準が日本基準とIFRSと異なりますので、厳密には比較が正しくない可能性がありますが、ご容赦ください。
発表資料・決算短信・損益計算書など
両社の比較は昨年からの推移を見てみたい思います。
年間の比較は3月期の記事で比較しているのでそちらをご覧ください。
次に四半期単体の実績も併せてみてみたいと思います。
JALの状況は以下のようになっています。
売上収益は2078億円となり、回復基調を引き続き見ることができます。
しかし、営業損益が318億円の赤字、最終損益は233億円の赤字です。
ANAの状況は以下のようになっています。
売上高は3069億円であり、営業利益が1億円の黒字です。これはどれほどまでに待ち望んだのでしょうか。
しかしながら、経常損益は−30億円・純損益−40億円です。
昨年と比較すると2000億円以上も純損失を減少させているというところは評価できる部分ではないでしょうか?
しかし、楽観はできません。赤字幅を大幅に改善したセグメントでもありますが、航空事業がいまだに1000億円以上の損失(三四半期累計)を出しているためです。
これは完全に旅客数に影響しているかと思います。回復が急務ということは変わらないでしょう。
累計の損益計算書は以下です。
売上から見ても販管費から見ても改善が見られます。
比較まとめ
売上高改善もANAに軍配
営業利益改善もANAに軍配
という感じです。
貨物輸送の収入やコスト面で差が出ていると日経新聞の記事でも言われています。
第二四半期の時はJALの回復率が顕著だったように感じますが、これは規模が小さく旅客数の一時的な回復影響が大きく出たためです。
第三四半期を累計すると結局はコストへの改善にすごい勢いで取り組んでいたANAに軍配が上がるということです。
また、セグメント別に見たときの貨物ですが、これはJALが経営再建時に売却をしている航空機などもあり、この収益の回復はJALとしては考える必要はないでしょう。コストダウンのペースで負けていることに稲盛イズムがあるはずのJALは奮起してもらいたいところです。
ANAはコストを削減して、営業赤字を縮小する取り組みに感服。オミクロンが蔓延している中でも単独四半期かつ営業損益ベースですが、黒字になったの素晴らしいですね。
コスト削減は完全にANAの勝ち!ただし航空業界はまだまだ厳しい!
これはまだまだ皆さん感じているでしょう。
ANAのほうが優れていると私は考える
第一四半期から結論は一緒なのですが、結論は以下から
航空2社どちらかの株式を買うなら「ANAを私は推奨します。」
理由は、ANAがのほうがコロナの影響が長期化するとみているように感じます。
そのため、大きくコスト削減に踏み切っています。
一方で、JALは緩やかなコスト削減の取り組みであり、需要回復の見込みがANAよりも甘めだと感じます。
誰もわからないコロナの影響がどのように影響を今後も及ぼすかで両社の明暗は分かれると思います。
印象としては以下です。
- 長期化すればANAが有利・短期化ならJALが有利という印象
- 機動的に動けるのがANA、機動性が低いのがJALという印象
- →でしたが、短期的に黒字化に成功をしたANAは貨物で稼げることを証明しました。業績ベースではANAでしょう。
しかし、割安かどうか・・・など市場価格との対応は見ていないのでご容赦ください。
直近5日の株価値動きは以下の様です。
コロナの影響はすでに長期化をしています。
そのため、今後の環境変化に機動的に対応ができると可能性を感じたANAのほうが会社として優れていたのではないかという私の勝手な結論です。
それを含んだ価格になっているかは各自確認・予測してみてください。
投資をする際の分析をしてみたい方はぜひ以下の記事も読んでみてください!
メインはSBIか楽天証券かマネックス証券などネット証券がオススメです。松井証券の場合は以下から。
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