中小企業診断士学習は継続中です!
今回は過去問を取り上げたいと思います。
学習中だとどのように着目すればよいかわからないよね!
タグで「事例Ⅲ」に関連する項目は見ることができます!
診断士の学習をしない方も、どんな問題がコンサルの試験になるのかを見てみると面白いと思います!
平成30年事例Ⅲの問題
過去問は1次試験も2次試験も以下のリンクから、見に行くことができます。
企業概要
様々な要素がありますが、それは後程本文でご確認いただくとして、概要を抜粋すると以下になります。
- 電気・電子部品のプラスチック射出成形加工
- 従業員数 60 名
- 年商約 9 億円
設問解釈
長い本文を読むには、先に設問を解釈してから本文を読むことが必要です。
そのために、「設問解釈」から始めたいと思います。
第1問
顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C社の業績は維持されてきた。 その理由を80字以内で述べよ
答えるもの:業績が維持されてきた理由。
サラバト解釈(与件文に探しに行く):
・経営環境として変わっていることは何か?
・業績を維持する強みは何か?
第2問
C社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図2)を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を120字以内で述べよ
答えるもの:作業方法に関する問題点と改善策
サラバト解釈(与件文に探しに行く):図2から読み取れることを考える。
第3問
C社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移(図1)を分析して、C 社の生産計画上の問題点とその改善策を 120 字以内で述べよ。
答えるもの:作業方法に関する問題点と改善策
サラバト解釈(与件文に探しに行く):図1から読み取れることを考える。本文にもヒントはあるか?在庫数量なので、過剰在庫があるのか?
第4問
C社が検討している生産管理のコンピュータ化を進めるために、事前に整備しておくべき内容を120字以内で述べよ
答えるもの:コンピュータ化を進める事前に整備しておくべき内容
サラバト解釈(与件文に探しに行く):コンピュータ化の内容は何か? 定量化できていないことは何か?
第5問
わが国中小製造業の経営が厳しさを増す中で、C社が立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、中小企業診断士として120字以内で助言せよ
答えるもの:立地環境や経営資源を生かして付加価値を高める今後の戦略
サラバト解釈(与件文に探しに行く):
・厳しさが増す理由は何か?
・立地環境
・経営資源
本文との対応
本文も以下をご覧ください。
https://www.j-smeca.jp/attach/test/shikenmondai/2ji2020/a2ji2020.pdf問題との対応は以下のように考えていきます。
第1問
顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C社の業績は維持されてきた。 その理由を80字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
経営環境:海外に移転する動き、近年戻ってきた動き
強み:自社で金型設計まで行うこと、加工技術力の向上を図ってきたこと、工業団地の協業関係
答え構想:
海外移転する動きで市場縮小している
↓
強みの強化+設計工程まで取り込み+協業関係
↓
業績維持に繋がった
第2問
C社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図2)を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を120字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
以下が図2
また、「C 社では段取り作業時間の短縮 などの改善によってそれに対応することを会社方針」という記載がある。
答え構想:
問題点:
①待ち時間が多い・長い
②部材を探す時間や移動に時間を取られている
①の方が、影響が大きいので優先順位が高い。
解決策:
①成型機2から始めることで休憩中にも稼働ができ、成型期2が午後に空くようになる。
②部材を移動させておけば良いが、、、おく場所の確保ができない可能性もある? 探しやすいように倉庫内の場所の固定化だけ行うか?
①だけ答えればいいか?しかし本文に書いてある会社方針を無視することになるので、余裕を持って書く形にする。
第3問
C社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移(図1)を分析して、C 社の生産計画上の問題点とその改善策を 120 字以内で述べよ。
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
過剰在庫が問題と記載あり。
答え構想:
問題点:
①金曜日に生産計画が集中していること
②過剰在庫の問題を解消すること
解決策:
①仮納品計画をもらうか、過去データを元にして仮の生産計画を策定する
②生産効率だけではなく、安全在庫を含めた適正在庫を優先して生産計画を行う
第4問
C社が検討している生産管理のコンピュータ化を進めるために、事前に整備しておくべき内容を120字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
コンピュータ化に関するヒントは少なめ。
標準化しておかなければいけない部分を抜粋していく。
答え構想:
・金型などのコード統一
・倉庫内の置き場所固定化
第5問
わが国中小製造業の経営が厳しさを増す中で、C社が立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、中小企業診断士として120字以内で助言せよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
経営環境の厳しくなる背景はあまり書いていない。むしろ最近は戻ってきているのではないか?
答え構想:
立地環境:工業団地内
経営資源:インサート成形が強みになる
インサート成形で必要になる金属加工の協業先を見つける。
解いてみての感想
解いてみて「時間がギリギリ」でした。
やはり、事例Ⅲは回答までの構成を組むのに時間がかかります。時間をしっかりとマネジメントする必要があります。
私は以下の書籍を使って、答え合わせをしています。TACテキストも良いのですが、自分の回答と見比べづらく、一般的に推奨されている「ふぞろい」のほうがおすすめです。
ふぞろいも最新版が出るようですので、その場合はそちらがよいでしょう。
事例Ⅲは回答の構成要素をしっかり組んで、切り分けをしっかりすることで得点を重ねたい事例です。
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