勝手に恒例シリーズに位置付けている航空業界2社の決算比較!
少し遅くなりましたが、航空業界2社の状況を見ていきたいと思います。
2022年度通期決算
この記事の結論
- ついにANA/JALともにコロナ前水準が見えてきた業績回復!
- JALは2019年水準超えがすでに目の前!
- ANAは2020年水準超えが23年度目標。1台あたりの収益がコロナ前以上になっている!
- やはり私ならANAを買うかな・・。投資はご自身の判断を。
両社とも4年ぶりにCA新卒採用が再開となりました。
やはり教育があるから採用するときは一括で人数採用するんですかね、、。
JAL
ANA
業績比較(全日本空輸ANAと日本航空JALの比較)
両者をわかりやすく比較するために以下のような表にまとめています。
※会計基準が日本基準とIFRSと異なりますので、厳密には比較が正しくない可能性がありますが、ご容赦ください。
発表資料・決算短信・損益計算書など
両社の比較は昨年からの推移を見てみたい思います。
通期の売上高と営業利益を比較しています。
両社ともに回復がわかりやすいですね。
JALは売上高ベースで3737億円も回復。営業利益ベースでも2998億円回復!赤字をすべて埋めた形になります。
ANAは売上高ベースで6871億円も回復。営業利益ベースでも2931億円回復!
回復のレベルでいえば、JALの方が大きいですが、昨年のタイミングからANAがしっかりと回復していたため、回復幅が少ないとも言えます。特に売上高ベースはしっかりと両社回復しているのが大きいでしょう。
JALの状況は以下のようになっています。
売上収益は4446億円となり、営業利益が650億円、最終利益344億円(他資料は数値切り捨てしていますが、資料に合わせています)です。EBITは645億円です。
併せて5円増配を発表していました。
ちなみにEBITマージンは財務収支を除いた本業での数字を表すと言われます。
ついにコロナ前と比較をしていくフェーズに入っていくことになってきました。
ANAの状況は以下のようになっています。
売上高は1兆7074億円であり、営業利益1200億円です。
しかしながら、経常損益も1118億円・純損益894億円です。
EBITとEBITDAの違いは「減価償却費」を計算に含むかどうかです。
減価償却費を差し引くEBITDAの方が利益が大きく出ます。
どちらにせよ、営業利益や純利益で見るべきでしょう。
比較まとめ
業界として回復してきた感じです。今まではJALが赤字でしたが、一株あたり純利益で比較するフェーズについになりました。
JAL=78.77円
ANA=190.2円
となりました。
やはり、ANAの方が株式の価値は少し優れていそうです。(まあそれと株価を合わせてPERで見ることになるので、しっかりと投資の指標にしましょう。)
業界でしっかりと回復。
ANAはおそらく、ほぼ狙った通りの改善。通期の見通しも上方修正。
JALはおそらく、ほぼ狙った通りの改善。通期の見通しも上方修正。
第一四半期はJALもANAも黒字が期待できるのではないでしょうか?
今後の見通し
23年度通期業績予想
JALは2019年を超える業績が実際に見えています。
ANAは2020年程度の水準。2019年の2.06兆円には届かないという見込みです。
実際に旅客機を一部圧縮している中ではかなり上出来だといえるのではないでしょうか。
だって2019年末304台をグループで持っていましたが、現在は276台であり、約10%減です。
1台あたりの経営効率は上がっていると言えます。
JALは旅客機の減少も限定的でしたので2019年水準に戻りそうです。
ANAは旅客機1台あたりの経営効率は上がっているといえるでしょうが、売上・利益では2020年の水準までとなる予定です。
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