中小企業診断士学習は継続中です!
今回は過去問を取り上げたいと思います。
学習中だとどのように着目すればよいかわからないよね!
タグで「事例Ⅲ」に関連する項目は見ることができます!
診断士の学習をしない方も、どんな問題がコンサルの試験になるのかを見てみると面白いと思います!
平成27年事例Ⅲの問題
過去問は1次試験も2次試験も以下のリンクから、見に行くことができます。
企業概要
様々な要素がありますが、それは後程本文でご確認いただくとして、概要を抜粋すると以下になります。
- 鋳物製品メーカー
- 業員数は 50 名
- 売上高 10 億円
設問解釈
長い本文を読むには、先に設問を解釈してから本文を読むことが必要です。
そのために、「設問解釈」から始めたいと思います。
第1問 C 社では、現在取引している産業機械部品メーカーから新規に自動車部品の生産依頼があり、新規受注の獲得に向けて検討している。この計画について以下の設問に答えよ。 (設問1) C社が自動車部品分野に参入する場合、強みとなる点を2つあげ、それぞれ40字以内で述べよ。 (設問2) 自動車部品の受注獲得は、C 社にとってどのようなメリットがあるのか 100 字以内で述べよ。 (設問3) 自動車部品の受注獲得には、自動車業界で要求される短納期に対応する必要がある。そのためにはどのような改善策が必要なのか、100 字以内で述べよ
第2問 C社の設備投資は、鋳造工程が優先されてきた。これによって生産工程に生じている問題点と、その改善策を 100 字以内で述べよ
第3問 C 社は、納期遅延の解消を目的に生産管理の IT 化を計画している。それには、どのように納期管理をし、その際、どのような情報を活用していくべきか、120 字以内で述べよ。
第4問 海外製品との競争が厳しい時代のなかで、今後も C 社は国内生産を維持する考えである。そのために C 社が強化すべき点は何か、その理由とともに140字以内で述べよ
第1問
第1問 C 社では、現在取引している産業機械部品メーカーから新規に自動車部品の生産依頼があり、新規受注の獲得に向けて検討している。この計画について以下の設問に答えよ。 (設問1) C社が自動車部品分野に参入する場合、強みとなる点を2つあげ、それぞれ40字以内で述べよ。 (設問2) 自動車部品の受注獲得は、C 社にとってどのようなメリットがあるのか 100 字以内で述べよ。 (設問3) 自動車部品の受注獲得には、自動車業界で要求される短納期に対応する必要がある。そのためにはどのような改善策が必要なのか、100 字以内で述べよ
答えるもの:
(設問1)強み2点
(設問2)自動車部品受注獲得のメリット
(設問3)短納期にするための対応策
サラバト解釈(与件文に探しに行く):
(設問1)強みは抜粋で良さそう
(設問2)
・自動車部品受注の特徴
・C社が強化したい強み
・C社が克服したい弱み
(設問3)
・短納期にするための要件
・現状の問題点
第2問
第2問 C社の設備投資は、鋳造工程が優先されてきた。これによって生産工程に生じている問題点と、その改善策を 100 字以内で述べよ
答えるもの:
鋳造工程を優先したことによって生じている
・問題点
・改善策
サラバト解釈(与件文に探しに行く):
・鋳造工程ってどんな工程?
・問題点(引き起こしている要因または結果)
・改善策のヒント
第3問
第3問 C 社は、納期遅延の解消を目的に生産管理の IT 化を計画している。それには、どのように納期管理をし、その際、どのような情報を活用していくべきか、120 字以内で述べよ。
答えるもの:
IT化するにあたって必要な納期管理、どのような情報を活用していくべきか
サラバト解釈(与件文に探しに行く):
・IT化の詳細内容
・現在の納期管理
・現在の納期遅延の原因
・納期遅延解消のヒント
第4問
第4問 海外製品との競争が厳しい時代のなかで、今後も C 社は国内生産を維持する考えである。そのために C 社が強化すべき点は何か、その理由とともに140字以内で述べよ
答えるもの:
C社が今後強化すべき点
サラバト解釈(与件文に探しに行く):
・外部環境の今後の変化
・市場で求められる内容
・強化すべき強み
本文との対応
本文も以下をご覧ください。
https://www.j-smeca.jp/attach/test/shikenmondai/2ji2020/a2ji2020.pdf問題との対応は以下のように考えていきます。
第1問
第1問 C 社では、現在取引している産業機械部品メーカーから新規に自動車部品の生産依頼があり、新規受注の獲得に向けて検討している。この計画について以下の設問に答えよ。 (設問1) C社が自動車部品分野に参入する場合、強みとなる点を2つあげ、それぞれ40字以内で述べよ。 (設問2) 自動車部品の受注獲得は、C 社にとってどのようなメリットがあるのか 100 字以内で述べよ。 (設問3) 自動車部品の受注獲得には、自動車業界で要求される短納期に対応する必要がある。そのためにはどのような改善策が必要なのか、100 字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
(設問1)
・一貫生産体制
・元エンジニアの営業部隊
(設問2)
・自動車部品の打診を受けているのは記載されているが、それにより獲得されるものは記載されていない
・産業機械では顧客からの軽量化、複雑形状化要求が求められている
・現在の売上構成比は、建設資材 55 %、農業機械部品 30 %、産業機械部品 15 %
(設問3)
・ボトルネック工程は機械加工工程
・生産計画は鋳造工程でしかされていない
・機械加工工程では、「停止」「空転」が非効率の要因になっている
答え構想:
(設問1)
・一貫生産体制
・元エンジニアの営業部隊
(設問2)
メリットは
・売上拡大
・売上構成比率の改善→経営リスクの改善
・今後求められる軽量化、複雑形状化要求に向けた技術獲得
(設問3)
第二問との切り分けが難しい・・・・
機械加工工程の「停止」「空転」を減少させるめに
・仕掛品減少 →スペースの確保 →作業効率を向上
・外段取り化
・マシニングセンタ導入
第2問
第2問 C社の設備投資は、鋳造工程が優先されてきた。これによって生産工程に生じている問題点と、その改善策を 100 字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
・ボトルネック工程は機械加工工程
・生産計画は鋳造工程でしかされていない
・仕掛品が多くなっており、それでフォークリフト移動や作業間移動を困難にしている
・機械加工工程では、「停止」「空転」が非効率の要因になっている
答え構想:
1問設問3との切り分けが難しい・・・・
問題点:
ネック工程の機械加工工程を解消できておらず、仕掛品が多くなっていることが問題点
解決策:
1.機械加工工程の「停止」「空転」を減少させるめに
・仕掛品減少 →スペースの確保 →作業効率を向上
・外段取り化
・マシニングセンタ導入
2.鋳造工程のスローダウン
・カンバン方式の採用
第3問
第3問 C 社は、納期遅延の解消を目的に生産管理の IT 化を計画している。それには、どのように納期管理をし、その際、どのような情報を活用していくべきか、120 字以内で述べよ。
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
・IT化の内容らしきものは見つからない・・
・納期管理にあたっては、問題はボトルネックの機械加工工程になる。
・1問、2問の要素も盛り込んでいきたい
答え構想:
納期管理方法:
・生産計画を統合し、全工程で計画する
・過剰在庫を防ぐようにする
情報活用:
・受注情報
・加工進捗情報
・在庫情報
第4問
第4問 海外製品との競争が厳しい時代のなかで、今後も C 社は国内生産を維持する考えである。そのために C 社が強化すべき点は何か、その理由とともに140字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
・産業機械では顧客からの軽量化、複雑形状化要求が求められている
・3K 職場 といわれる作業環境が影響して若手人材確保が難しい
答え構想:
・鋳造技術強化 →軽量化、複雑系浄化要求
・作業環境改善 →人材確保
解いてみての感想
解いてみての感想は「工程管理の改善をどの問題で解決するのかが非常に難しい・・」でした。事例3は因果関係をしっかりと確認して回答しないといけないです。
私は以下の「ふぞろい」を使っています。採点がしやすいです。
実際の採点もこんな形で上から並べているとは思います。ただ、標準偏差で差別化はしていると思いますけれども。
事例Ⅲは最もロジカルな回答が求められると言えるでしょう。
また、生産系の知識が私は薄いことを痛感させられます。
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