中小企業診断士学習は継続中です!
今回は過去問を取り上げたいと思います。
学習中だとどのように着目すればよいかわからないよね!
タグで「事例Ⅲ」に関連する項目は見ることができます!
診断士の学習をしない方も、どんな問題がコンサルの試験になるのかを見てみると面白いと思います!
令和1年事例Ⅲの問題
過去問は1次試験も2次試験も以下のリンクから、見に行くことができます。
企業概要
様々な要素がありますが、それは後程本文でご確認いただくとして、概要を抜粋すると以下になります。
- 金属部品の製造業が顧客
- 金属熱処理および機械加工を行う企業
- 資本金 6 千万円
- 従業員数 40 名
- 年商約 5 億円
設問解釈
長い本文を読むには、先に設問を解釈してから本文を読むことが必要です。
そのために、「設問解釈」から始めたいと思います。
第1問
C社の事業変遷を理解した上で、C社の強みを80字以内で述べよ
答えるもの:強みと事業変遷
サラバト解釈(与件文に探しに行く):事業の過去と現在。強み
第2問
自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における 生産面での効果とリスクを100字以内で述べよ
答えるもの:既存顧客の単価アップが目的。そのための情報発信をどのように行うか
サラバト解釈(与件文に探しに行く):既存顧客の特徴はなんなのか?単価を上げる方式はどんなものがあるか?インスタントメッセンジャーの特徴は?
第3問
X社から求められている新規受託生産の実現に向けたC社の対応について、以下の設問に答えよ
設問1
C社社長の新工場計画についての方針に基づいて、生産性を高める量産加工のための新工場の在り方について 120 字以内で述べよ
答えるもの:在り方=何? 存在意義のことか?
サラバト解釈(与件文に探しに行く):「方針」、新工場と既存工場の違い
設問2
X社とC社間で外注かんばんを使った後工程引取方式の構築と運用を進めるために、これまで受注ロット生産体制であった C 社では生産管理上どのような検討 が必要なのか、140 字以内で述べよ
答えるもの:生産管理状の検討
サラバト解釈(与件文に探しに行く):受注生産と後工程引取方式の違い
第4問
新工場が稼働した後の C 社の戦略について、120 字以内で述べよ
答えるもの:C社の新工場稼働後の戦略
サラバト解釈(与件文に探しに行く):方針が記載されているか 強みが活かせる点は何か?
本文との対応
本文も以下をご覧ください。
https://www.j-smeca.jp/attach/test/shikenmondai/2ji2020/a2ji2020.pdf問題との対応は以下のように考えていきます。
第1問
C社の事業変遷を理解した上で、C社の強みを80字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
事業変遷
- 熱処理専業
- 機械加工を含めた一貫体制に
- X社提案により、量産に
強み
- 一貫加工体制
- 高い技術
- 継続した品質
- X社との取引実績
答え構想:
変遷を順を追いつつ、強みを回答する
第2問
自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における 生産面での効果とリスクを100字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
効果
- 既存機械(旋盤、フライス盤、研削)の効率的活用
- 標準化
- 生産性向上
- 機械加工と熱処理の連携向上
リスク
- 生産管理の煩雑化
- 納期遅れなどが発生するのではないか
答え構想:
答えは羅列をしていく。
効果は①・・・②・・・で、リスクは①・・・②・・・である。
第3問
X社から求められている新規受託生産の実現に向けたC社の対応について、以下の設問に答えよ
設問1
C社社長の新工場計画についての方針に基づいて、生産性を高める量産加工のための新工場の在り方について 120 字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
方針としては以下を記載している。
- X社の受託生産部品だけの生産をする専用機化・専用ライン化にするのでは なく、将来的には X 社向け自動車部品以外の量産の機械加工ができる新工場 にする。
- これまでの作業者のスキルに頼った加工品質の維持ではなく、作業標準化を進 める。
- 一人当たり生産性を極限まで高めるよう作業設計、工程レイアウト設計などの 工程計画を進め、最適な新規設備の選定を行う。
- 近年の人材採用難に対応して、新工場要員の採用は最小限にとどめ、作業方法 の教育を実施し、早期の工場稼働を目指す
答え構想:
けれど「在り方」という答えがわからない。
意義という意味合いで既存事業への転換も説明できれば良いか?
設問2
X社とC社間で外注かんばんを使った後工程引取方式の構築と運用を進めるために、これまで受注ロット生産体制であった C 社では生産管理上どのような検討 が必要なのか、140 字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
「生産計画段階」と「材料調達段階」で違いがある。
それぞれで生産計画を立てていたものをX社納品計画に沿って連携していくべき
都度の材料発注を行っていたが、1ヶ月前の見直し後になるようにしていくべき
答え構想:
ビフォアアフターがわかるようにしていく。工程に分けて回答が必要になる。
第4問
新工場が稼働した後の C 社の戦略について、120 字以内で述べよ
本文から答えのヒントとなりそうなものを抜粋:
明示されている戦略のようなものは無い。
答え構想:
3問(2)との切り分けが非常に難しい。
どのように原価低減という方向性で回答していこうか。
解いてみての感想
解いてみての感想は「切り分けが難しい」でした。
3問と4問の切り分けが特に難しかったです。
模範解答を見ると「マシニングセンタ」について記述すべきとされている形でTACでは書かれています。
「各機械かマシニングセンタが必要」と書かれており、各機械は持っているわけなので、それを活かしていく方向で私は解答していましたが、TAC解答では生産性向上で適切な設備導入となればマシニングセンタを導入するだろうという方向性です。
後から言われれば、確かにそちらの方が妥当性が高い気がしてきますが、80分の中ではかなり出ずらいです。
私は以下の書籍を使って、答え合わせをしています。TACテキストも良いのですが、自分の回答と見比べづらく、一般的に推奨されている「ふぞろい」のほうがおすすめです。
ふぞろいも最新版が出るようですので、その場合はそちらがよいでしょう。
事例1、2、3は回答の正誤よりもどのような解き方で自分がつまづくのか・知らない知識があったのか、考え方の分岐で迷うのかという自分の思考回路を知っていくことが良いとも思います。
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