私は中学3年生の時(15年近く前)に2か月程度通ったことがある唯一の塾。
それが臨海セミナーでした。
その時は厳しいから辞めたとかではなく、受験がいち早く終わったから辞めただけでこんな問題は知らないですし、感じてませんでした。
問題となっているのは以下のような記事です。
問題の内容
問題の発端は下記の申入書による告発のようです。
申入書は12月3日、東証1部上場の「ステップ」を幹事社とし、早稲田アカデミー、秀英予備校、中萬学院、エイサイコミュニケーションなど19社が連名で送付した。
上記記事より
申入書によれば、臨海セミナーでは塾生から「『学校の友人の中での成績優秀者』の名前・塾名・志望校など」の個人情報を聞き出し、それをリスト化している。掲載された成績優秀者には、塾生を通じて模試やアンケートを渡し、模試や講習などの申し込みにつながれば、塾生は金券類がもらえる。
ここで問題としているのは「個人情報利用の不適正」「入試直前の特待生制度」の指摘です。
要するに、優秀成績者は講習に申し込めば金券をもらって合格者として、実績を示せるというわけです。
合格者実績として、上記は各塾でのモラルの差程度に考えていましたが、そういうわけでもないそうです。
全国の学習塾でつくる「全国学習塾協会」が定める自主基準では、合格実績に含むことのできる塾生徒の範囲を「受験直前の6か月のうち、継続的に3か月以上在籍し、かつ受講時間数が30時間を超える」としている。
上記記事より
協会での基準があるんですね。あくまで自主基準としていますが、一つのモラル基準であると言えるでしょう。
私が通っていたのはちょうど3か月行くか行かないか程度でしたが、合格実績!っていって乗りました。
普通に塾はここしか通っていなかったので、違和感もなく、むしろ誇らしいぐらいの感覚でした。
実際、実績として記載される生徒側は嫌な気はしないですよねー
臨海セミナーの実績
実際に、臨海セミナーの実績はどうなんでしょうか。会社の主な情報は以下です。
資本金 | 5,000万円 |
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正社員数 | 1,299名(2020年9月現在) |
生徒数 | 60,356名(2020年9月現在) |
次に売上実績を見てみましょう。
みごとな右肩上がりですね。前年対比で103%~118%の幅で成長をし続けている企業と言えます。
近年の売上は201億円と規模が大きい割に資本金5000万円と低い印象です。
盛っているのではないか?と訴えている合格者実績も見てみたいと思います。
正直多いのか少ないのかわかりません。。
ちなみに「※2020年3月、当社調べ。誤りがあった場合は、訂正させていただきます。」こんな記載がこのページにはありました・・・訴えを受けた後の修正でしょうか??
ステップとの比較
競合は19社ということでしたが、幹事社となっているステップが上場企業なので、こちらから比較をしてみてみましょう!
売上比較
臨海セミナーは未上場なので、公開情報のみの比較となりますが、ステップの損益計算書は以下となります。
売上総利益率は26-29%程度、営業利益率は19年期は23%、20年期は17%です。
コロナの影響を受けていることもあるので、営業利益は約20%程度でしょう。
売上を実際に比較すると約2倍の売上差があります。正直、ステップの方が頭の良いエリートが通うようなイメージを持っていたりもしたので、意外でした。
売上高総利益率と営業利益率を臨海セミナーは上場企業でもないので、開示していませんので、比較することが出来ませんが、もし告発されているようなことが起きているとしたら、金券や特待生制度などで総利益率や営業利益率は低いのでしょうね。実態はわかりません。
ちなみに上場企業の売上ランキングは出ていますが、このランキング上では臨海セミナーは6位に割り込むくらいの売上高です。
また、営業利益額でステップは3位まで上がっており、東進ハイスクールなどを運営する「ナガセ」は5%程度の営業利益率であります。東進ハイスクールは講師にお金かけてそうですし逆に特別かも。
資本金
臨海セミナーの会社概要で、資本金は5,000万円と少ないのではないか・・とコメントしましたが、ステップは1億7,783万円です。売上がほぼ同一の「京進」は3,278万円でありました。上場企業で、より少ない資本金でも同規模が存在するので、ここでの比較はできなそうです。
合格者数比較
合格者の比較は以下です。難関効率と言われる3校を私が独断と偏見で選んで比較しています。ちなみに、翠嵐高校の偏差値は75、湘南高校の偏差値は74、厚木高校の偏差値は69だそうです。
公立高校だけみれば、圧倒的にステップの実績が高いです。これで不正していたの?っていうくらいですね。
一方で、NO1をうたっているのは難関私立です。だけどこちらは臨海セミナーの内訳が見当たらないんです。。この付属の中では低めの偏差値も含めたところなんですかね・?だけど17年連続はすごいとは思います。
合格者実績というマジックワード
NO1をうたっているのは私立ですが、生徒数を見れば、そりゃそうだ・・となります。倍近く生徒がいるんですね。それはMARCHまで含めれば、多そうですよね。一方で、この生徒数の差で難関公立にこれだけ合格させているステップがすごいと感じてしまいます。
合格者数で結構掲示をしているところは多いですが、塾はどれだけの生徒がどれだけ力をつけたかという伸び率や難関率などが指標としてはあってもよさそうですよね。
こう見ると、臨海セミナーは営業力で仕事をとっているのでは?難関校への合格率の低さへの懸念もあったのでは?と勘繰りたくもなるという所です。実際はこんなことはあってほしくないと思いますが、続報を見守りたいです。
受験の子供をお抱えの方は是非参考に!といいつつ、他の塾のアフィリエイトを貼っておきます。
短い期間でしたが、臨海セミナー出身者としてはショッキングなニュースです!
先生とかも良い印象だったので、ぜひとも信用を回復?してもらいたいです!
けど、ステップが優秀!っていうイメージはあながち間違ってなかった!
・・結論がテーマと入違いましたが、それではまた!
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