剣豪・宮本武蔵、ご存知でしょうか。
巌流島の決戦?なら知っているよ
遅刻して、卑怯なイメージもある!
ただすごく強い2刀流の人だよね!
そう、遅刻をして・というのも宮本武蔵の戦術!
宮本武蔵の戦術を記した五輪書から、現代ビジネスを学んでいきましょう!
ちなみにひろゆきさんも五輪書を紹介していたよ!
今回の書籍
今回の書籍は『五輪書』です。ご存知の方も多いと思います。
かの剣豪宮本武蔵が記した書物ですが、これは現代のビジネスマンにも通ずるものです。
もし、興味があれば読んでみてください。
五輪書とは
ご存知の方も多いと思うが、宮本武蔵が二天一流について書き記したものであります。
私は、小学生~大学生の時に空手道を学んでおりました。
高校生の時の恩師に、五輪書を購入し、合宿のたびに解説をしていただいていました。
しかし、当時はあまりわからないことが多かったです。ただただ淡々と聞いていました。
五輪書は社会に出て今こそとても役に立つ書だと思います。
「五輪書」は”戦略”というよりも”戦術”を記した書籍であると考えます。
”戦略“とは大局を見て地図を描くイメージ、”戦術“とは地図に合った形でどのように駒を動かすのかというイメージを持っています。
五輪書は地の巻・水の巻・火の巻・風の巻・空の巻の5つから構成されており、解説していきます。
正直言って、高校生には難しかったです。
しかし、そのころにこの書の本質を少しでも気づければより、効率的に活動できたかもしれません。
地の巻
五輪書地の巻について本日は考察していきます。
地の巻で最も核となるのは以下です。ここを一部考察します。
第一に、よこしまになき事をおもふ所。
第二に、道の鍛錬する所。
第三に、諸藝にさはる所。
第四に、諸職の道を知事。
第五に、物毎の損徳をわきまゆる事。
第六に、諸事目利をしおぼゆる事。
第七に、目にみヘぬ所をさとつて知事。
第八に、わずかなる事にも気を付る事。
第九に、役に立ぬ事をせざる事。原文より
地の巻は総論のような形になっています。
- 邪な気持ちを持つな!
- 常に真っ直ぐ精進せよ
- いろいろなことに関心を持て!
- 他人の職もよく知ろう!
- 損得を考慮した上でわきまえよう!
- 本質を見極める目をもて!
- 判断力を養え!
- 小さいことにも注意を払え!
- 無駄なことをするな!
と言っています。
孫子といい、武蔵といい、これらの兵法家はいつの時代にも成功をつかむ根幹は変わらないのだと思い知りますね。
邪でなく、役に立つことを見極め、ひたすら鍛錬することを説いています。
水の巻
水の巻は具体的な剣技が多く感じるが実生活と繋がる部分も非常に多いです。。
常にも、兵法の時にも、少しもかはらずして、心を広く直にして、きつくひつぱらず、少もたるまず、心のかたよらぬやうに、心をまん中におきて、心を静にゆるがせて、其ゆるぎのせつなも、ゆるぎやまぬやうに、能々吟味すべし。
原文 兵法心持の事より
心の持ち方は緩んでも緊張しすぎてもいけないといっている。
目の玉をうごかずして、両脇を見る事肝要也。
原文 兵法の目付と云事より
これは最も重要な問題を直視しつつも、他の問題に注意を怠らないということ。
問題の本質を知る為に、Why思考で以下に問題の本質をとらえるかです。
打と云心は、いづれの打にても、思ひうけてたしかに打也。あたるはゆきあたるほどの心にて、何と強くあたり、たちまち敵の死ぬるほどにても、是はあたる也。打と云は心得て打所也。吟味すべし。
原文 打とあたると云事より
これは、『打つ』と『あたる』の違いを説明しています。
うまくいけば偶然でもOKというのではなく、再現が可能なのかを常に考え『打つ』事が出来るように行う事が重要であると話しています。
ねばると云事と、もつるると云事、ねばるはつよし、もつるるはよはし。
原文 ねばりをかくると云事より
これも意識として『ねばる』と『もつれる』の違いを知るべきである勝ち目を取るために『ねばる』ことが必要だが、『もつれる』なら引くこともひとつである。
巻の終わりには以下のように記しています。
千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす。
原文より
『鍛練』と言葉を軽くしているが、自分は鍛練のたの字もできていない・とはよくいったものだ。常に精進すべしということを説明している。
具体的な内容を記し、これをひたすら千日・万日行うことが重要と説いています。
火の巻
水の巻の応用編のような立ち位置ですが特に武蔵が「鍛練」と「実戦」をどのように活用しているかが伝わる巻となっています。
朝鍛夕練して、(中略)通力不思議有所
原文より
鍛練を朝晩行うこと。それによってのみ神通力のような力が発揮できる。鍛練は大前提となっています。
ソフトバンクグループの孫正義さんは孫子の兵法を基にした『孫の二乗の法則』が有名ですが、これを練り上げるにも鍛錬を前提とした神通力が必要です。
「一、枕をおさゆると云事」これは非常に印象深い。相手がどのように出ようとしているかを承知していなければならない⇒相手よりも相手を知らなければならないのです。これはブルーオーシャン戦略にも近い部分があり、顧客すら認識していないニーズを創出する考えに近いものだと思います。
「一、けんをふむと云事」ここでは物事の先を取る道理を呼吸と表現。いわゆる差別化戦略ともとらえられますね。
これ以外にも弱味をいかに攻めるか・攻め口の変更、相手を支配するなど多くの事をここでも語っています。このためにはSWOT分析が出来るような情報が無いと難しいです。
風の巻
他流の批判を多く含む部分です。
概して他流は物事の本質を捉えられていないと言っています。
「他の流々、芸にわたつて身すぎの為にして、色をかざり、花をさかせ、うりものにこしらへたるによつて、実の道にあらざる事なり。」
原文より
売り物にしたてあげており、本物では無い。と言い切っています。ここは武道だからこそですが、武道は習い事や芸にするものではないと語っているのですね。
物毎に勝と云事、道理なくしては勝事にあたはず。
原文 一、他流におゐてつよみの太刀と云事より
常に本物を・正しい道理をもってという事を語っています。
正しいビジネスで無いと、売れるからやるというのは長期的にみて不利益をもたらすともとらえられる一文だと感じます。
空の巻
空の巻は非常に少ないが「空」とは何かを話しています。
少もくもりなく、まよひの雲の晴たる所こそ、真の空としるべき也。
原文より
迷い続ける事が「空」ではなく、一切の迷いがない状態こそ真の「空」であると語っています。
空有善無悪。智は有也。利は有也。心は空也
原文より
雑念を一切取り払い、初めて「空」の境地に到達できると話しています。
ひたすらに鍛錬を習慣化すること、それを実践に移すことが雑念なく行えることで初めて「空」の境地に立てるという事です。
多くの世界的経営者は巨万の富を築いても経営を辞めません。これは一切雑念なく、その取り組みに使命を感じているからでしょう。
武道書として、難しく感じることも多いと思うけれど
現代でも昔でも一貫して成功するヒトの立場・考え方の根幹が知れる
書籍だと感じませんか?
ぜひ、皆様も読んでみてくださいね!
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