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60歳からの資産形成 無リスク資産とリスク資産の比率は?本当に親に勧めたいポートフォリオ

この記事は約10分で読めます。

この記事の結論

  • 生活費が75歳までゆとりある現金資産なら年金を遅らせるべき
  • 次の候補は証券会社の社債と金利の高い預金
  • ボラティリティの高さに耐えられるなら株式資産と債権もあり
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還暦(60歳)の父親へ

サラバト
サラバト

先日、父親の還暦祝いをしました。

定年を迎えますが、再雇用制度を活用して65歳までは働くものと思います。

今回は父親に向けて真剣に資産のポートフォリオを考えたいと思います。

我々の親世代は投資をしたことが無いというのも珍しくありません。
これは、それが悪かったわけではなく最適解だったからです(銀行金利が5%あった時代はリスクをとって6%、7%を目指すのは賢い選択肢とは言えないと思います。)

最もやってほしいこと・最も避けてほしいこと

大前提として、長生きを目指してほしいわけです。
そうするとそのために不安を感じるであろうお金の心配はしないでいてほしいし、子供側の持ち出しが大きくなってしまうと子供の不安も大きくなるので避けたいです。
そのため、まずは金銭面で最もやってほしいことやってほしくないことを上げたいと思います。

最もやってほしいこと=「年金受給額繰り下げ」
最もやってほしくないこと=「謎の手数料やリスクを取ら(れ)ないこと」

年金受給繰り下げ

最もやってほしいことは年金受給額繰り下げです。
年金はいわゆる長生き保険です。詳しくはこちらの記事を読んでいただきたいですが、例えば65歳から75歳まで楽しく過ごせる金額があるなら極限の75歳まで年金受給は繰り下げるべきと考えます。

生命保険文化センター「生活保障に関する調査」によると最低日常生活費は平均22.1万円ゆとりのある老後生活費は平均36.1万円とされています。
ぜひ、自分がゆとりがあると感じるのはどんなタイミングなのかを考えていただきたいですが、月間40万円の生活費だったとして年間480万円、65-75歳まで4800万円以上利用できる現金資産があるならとりあえずは極限まで繰り下げるべきと考えます。
生活費は全然違うと思うので、まずはご家庭の支出の現状把握から始めて適切な繰り下げ時期を確認ください。QOL(人生の質)の観点や貯蓄の観点から年金受給時期は決めてください。

謎の手数料やリスクを取ら(れ)ないこと

次に気を付けてほしいのは退職金狙いなどで寄ってくる保険会社や証券会社の営業に言われるがまま金融商品を謎の手数料を取られて購入することです。

基本的に気を付けるべきは「購入手数料」と「信託手数料」ですが、それ以外にも○○手数料と称して勝手にとられているものは多いでしょう。特に継続的にかかる手数料で1%を超えていたら高いと認識していた方がいいです。同じ指標に連動するものでも全然手数料は違います。
証券会社の担当がつくような証券も詐欺ではありませんがやめてほしいです。

そして、何も知らずにポンジスキームなどに引っかかるのも怖いです。
仕組債なども絶対やめてほしいです。
詐欺は結構そこらに転がっています
一度相談してください。息子でも誰でもいいですから。

さて、次から本題に入っていきたいと思います。

私が組むならこんなポートフォリオ

私が60-65歳あたりで組むならこんなポートフォリオになるでしょう。

【ボラティリティ低く・期待リターンが低い優先順位が高い】

おぞら銀行1000万円までなら安心だが、それ以上入れるかも+楽天銀行300万円〜700万円+その他普通預金(預金保護を気にするなら)
=年金75歳受け取りまでゆとりある生活ができる現金資産
【ボラティリティ高く・期待リターンが高い・優先順位が年金受給繰り下げの次】

VT 40%+AGG60%=75歳以降に使うかもしれない不確定な金額

ポートフォリオ内とその他オススメの資産運用先について解説していきたいと思います。

ボラティリティの低い資金投入先トップ5

ボラティリティ(価格変動の大きさ)が最も低いポートフォリオを父親には捧げたいと思います。
理由は価格変動に耐えられないと思うからです。

ずばり、以下の順に資産を置けばいいと思います。

1位:あおぞら銀行BANK支店 1000万円
2位:楽天銀行 300万円
3位:auじぶん銀行 1000万円
4位:日本国債変動10年 10年は使わない額の一部
5位:日本物価連動国債ファンド 物価が上昇する不安があるなら
番外編:社債について

少なくとも3位くらいまではやっておけばいいと思います。リスクをとって利回りを高くしたいなら3位もしくは4位くらいまでやってから次のボラティリティを受け入れるなら・・・の資産を購入すべきです。実際に安全資産+年金受給の繰り下げで十分だと思います。

ランキング内について、それぞれ解説していきます。

あおぞら銀行 BANK支店

あおぞら銀行はリアル店舗もあります。
ここで重要なのはBANK支店であることです。この最大の魅力は金利です。
BANK支店の金利は普通預金では最高値の0.2%となっています。

BANKの口座開設 | 普通預金/定期預金 | あおぞら銀行
あおぞら銀行BANKは円定期預金も普通預金も好金利。スマホ、PCからペーパーレスで簡単に口座開設できるので、時間がない方におすすめ。口座開設はあおぞら銀行BANKでぜひお申込みください。

とりあえず、開設してもし1000万円置けるなら税引き後1.59万円はノーリスクでとして獲得します。
1000万円までとしているのは預金保護が1000万円までだからです。
銀行が破綻しても元本1000万円までは戻ってくるのです。他の金融機関で1000万円を超えているならあおぞら銀行で持っておくのが得策と言えるでしょう。

楽天銀行

次が楽天銀行です。
ここでは楽天証券とマネーブリッジをして、行うのが良いでしょう。
こちらは金利がマネーブリッジすれば0.1%となります。
ただし、300万円までがこの金利適用であり、それを超える部分は0.04%です。こちらを参考にしてください。

楽天を利用する場合はポイント3倍にもなります。ただ、100万円を超えたら倍率も上がらないので、預けるのは300万円まででいいと思っています。

楽天銀行(旧イーバンク銀行)|ネットバンク
楽天銀行(旧イーバンク銀行)は1,300万口座を超える日本最大級のインターネット銀行です。インターネットバンキングで各種お取引毎に「楽天ポイント」を貯められます。

マネーブリッジの設定方法は以下動画がわかりやすいです。
この当時と金利適用ルールが変わっています(上述通り上限ができました。)

auじぶん銀行

次にauじぶん銀行を紹介します。
が、結構面倒なのであおぞら銀行と楽天銀行で十分。それ以外はリスクを取ったり物価変動などを考慮したい・という場合は次以降に進んでください。

auじぶん銀行も魅力は金利です。これも銀行金利最大の0.2%を誇ります。
ただ、連携が結構面倒というのが私の印象です。
auじぶん銀行・au pay・au payカード・auカブコム証券
の連携をして初めて適用される金利です。いくつか持っているなら選択肢に入りますが、一つも使っていなかったらとりあえずあおぞら銀行に預けとけばいいと思います。

auまとめて金利優遇 | auじぶん銀行
「au PAY」「au PAY カード」「auカブコム証券」とauじぶん銀行を連携すると、円普通預金の金利を優遇!(auまとめて金利優遇)各条件を達成すると、最大で通常の200倍、業界最高水準の年0.20%(税引前)に!

こちらもやり方を発見しました。私はじぶん銀行は持っていますが、他を持っていないので解約しようかと思っています・・・。

日本国債変動10年

次に国債です。
これは圧倒的な安定感が魅力でしょう。ただ、今は固定金利が0.05%とすこぶる低いです。
おそらく、今後も大きくは上がらないでしょう。しかし、上がった際に恩恵を得られるのが日本国債変動10年です。

とはいえ、平均して0.2%に10年で届かないと思います。初回は現在0.17%ですが、すぐに下がると思います。過去の推移をみてみるといいでしょう。

10年資産固定されることを考えると安心だけど結果的に増えはしないでしょう。
普通預金の使い勝手と比較してあまり魅力的ではありません。

個人向け国債 : 財務省
こちらは、財務省の個人向け国債のWEBサイトです。個人の方が買いやすい安全で手軽な個人向け国債には、変動10年、固定5年・3年の3つの種類があり、それぞれの特徴をわかりやすく説明しています。また、現在募集中の個人向け国債の情報も掲載していま...

日本物価連動国債ファンド

次に日本物価連動国債ファンドです。
これは完全に物価上昇対策です。円安も加速し

代表的なものにNOMURA物価連動国債インデックス(フロアあり)に連動するe MAXIS国内物価連動国債インデックスなどがあります。
結局ファンドなので、

番外編 社債について

社債というのは比較的安全資産だと思われていますが、一般公募の社債というのはだいぶ少ないです。
例えば最近はソフトバンクの社債募集などがありましたが、円建てで社債が公募されること自体が結構稀です。
わかりやすく言えば銀行に借りる以上に借りたい企業なわけですから。
また、海外で事業を展開していたらドル建てや現地通貨の債権となり、為替リスクにさらされます。

社債は会社が返してくれる限りは元本割れすることはありません。しかし、例えばこの劣後債などでは会社更生法や民事再生法の適用などがあると優先順位が下がることが明記されています。
JALであったようなことが発生したら戻ってこない可能性もあるというわけです。ちなみに債権の格付けはソフトバンクBBB+で決して高い信頼性ではありません。また7年の縛りがあります。
そして、クーポンレートが年2.40%と大きく謳われていますが、これは初年です。翌年以降は利率が変わります。これを考えると円建て社債はそもそも選択肢が少ないです。

そんな中で数少なく割と定期的に募集しているのは「SBI証券」と「マネックス証券」の社債です。

SBIでは募集終了していますが、こんなものもあります。
年0.43%の利率で2年縛り、格付けはBBB+です。

次にマネックス証券こちらが現在は発行されています。
年0.7%の利率で、2年縛り、格付けはBBBです。
これはソフトバンクよりも格付け低くリスクも低いでしょうね。縛りが5年しかないのでそれをどう見るかです。

つまり、会社が数年以内につぶれないというくらいのリスクをとっても0.4-2%程度しか利率は得られないわけです。2年とかなら定期預金代わりに使ってもいいと考えますが、コア戦略としては薄いでしょう。

多少のボラティリティを受け入れるならトップ3

1位:VT(全世界株式) 
2位:VOO(S&P500) 
3位:AGG(米国優良債権)
積み立てNISAなどを活用し、月1万程度~ ボラティリティに耐えられそうなら増やしていく
あえて、現金資産と合わせて持つことを前提とするのであればドル建てで持つことを推奨したく、投資信託ではなく、このラインナップにしました。しかし、このラインナップ近くに連動した投資信託で積み立てNISAが入りやすいかもしれないですね・・。

リスク資産の配分として、提案したいのは以下のポートフォリオ。
株式40%+債権60%
年齢に応じてリスク許容度が違うので、一般的には株式比率=100−年齢と言われています。
ただ、普通預金を前述のように抱えているならこちらはVT一本VT+VOOにしてもいいと思います。

勘違いして欲しくないのは日本国債などと違い、AGGなどはノーリスクではないということです。
ドル建てなので為替リスクと価格変動リスクに晒されます。
一方で、ポートフォリオないで両方持つべきと言われる理由はリスク分散です。「一般的に債券価格が上がると株価は下がり、債券価格が下がると株価は上がる」と言われるからです。
これは金利の影響もあるのですが、長くなるのでここまでにします。

VT

VTは「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」のことです。
先進国から新興国まで全世界の株式に投資ができるETFです。ETFとは上場投資信託のことで、リアルタイムにかかくのつく投資信託と思っていればいいと思います。

特徴は市場時価総額の90%以上をカバーし、約2,900銘柄で構成されていることです。

ちなみにドル建てではなく、投資信託で持ちたい場合は楽天やSBIでも提供しています。それぞれには信託手数料に違いがあり、SBIの方が若干安いです。

• 楽天VT → 0.212%
• SBI VT → 0.1438%

株式ですが、しばらく利用しない資産として持つなら全世界の経済成長に賭けないことはないでしょう。少なくとも人口増加が続くといわれる2065年くらいまでは問題ないと考えています。

VOO

次にお薦めしたいのはVOOです。投資界隈で知らない人はいないであろう最強ベンチマークであるS&P500連動ETFです。

パフォーマンスが圧倒的でコロナで最も勝ち組になった人が持っている銘柄ではないでしょうか。

特徴は米国優良株式500銘柄で、米国市場のセクター(業界)比率を網羅しています。
そのため、VTIなどを買わなくても米国企業への投資ならこちらで良いと言われたりします。

GAFAを中心としたハイテク銘柄が最近は比率高く、価格も下がっていますが、時価総額加重平均なので衰退するセクター比率は容赦なく下がっていくのが非情で投資家に取ってはありがたいです。

AGG

こちらは連動する投資信託はないかもしれません。
とはいえ、セクターに債権を組み入れるならお薦め銘柄です。

AGGは債権の回収リスクの低いAAA債権を70%以上組み入れる銘柄です。
債権なのにジャンク債を集めたようなHYGなどは微妙だと思っています。ここでリスク取るなら株式でリスクを取るべきと考えます。

いかがでしたでしょうか。

以下におすすめの証券会社を載せます。

SBI証券松井証券などは開いておいて損がないのではないかと思います。
マネーブリッジのために楽天証券を開けたらそちらで始めるだけでもいいと思います。

▽証券口座開設

SBI証券 ネクシィーズ・トレード
LINE証券

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