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自動車業界の決算(2020年度第三四半期) コロナ禍で本当に強いのはどこ?

この記事は約5分で読めます。
サラバト
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私が個人的に興味があった自動車業界の数社を取り上げてきましたが、まとめて今回は比較をしていきたいと思います。

男性のあなた
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いままで取り上げたトヨタ・日産・SUBARU・ホンダで比較するの?

サラバト
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スズキとマツダ、三菱、いすずも含めて8社で比較していきます。

【20年版】国内自動車メーカー売上高ランキング コロナが業績に与えた影響は?
国内自動車メーカーの2019年度売上高を調査し、ランキングにしました。
女性のあなた
女性のあなた

自動車業界って、日産とルノーがゴーンさんによってつながれていたり?

複雑だよね。

サラバト
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正直、かなりの複雑さなので、下記リンクから見ていただくと構造が少しは理解できると思いますが大きくは「日産・三菱・ルノー連合軍」「トヨタ中心連合軍」が日本メーカーとしては大きいです。

〈自動車生産・流通・行政特集〉激変する業界地図|自動車メーカー|紙面記事
自動車業界が100年に1度と言われる変革期を迎える中で業界地図の変化も著しい。CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)時代の到来を見据え、完成車メーカーやサプライヤーに、IT(情報技…
女性のあなた
女性のあなた

世界的にはフォルクスワーゲンがしばらく1位だったよね。

サラバト
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しかし、今回はこの関係性はいったん考えず、8社の比較としたいと思います。

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損益計算書比較

金額面でも率でもトップの企業はオレンジ色に塗りつぶしており、金額面で最下位の部分に関してはグレーで塗っています。

収益性

トヨタが圧倒的に強いことはで見ても額面で見ても明らかです。
いぽぷで、日産と三菱自動車が大きな赤字を出しており、苦戦しているのが見て取れます。
特に三菱自動車の方が売り上げが低いのに赤字額が非常に大きいのが見て取れます。

会計基準が違うので、厳密にいえば異なる部分もありますが、コロナの影響は多くの場合特別損失として計上しているため、営業利益率での比較はコロナ影響を差し引いても比較になると思います。

営業利益率=営業利益÷売上
純利益率=税引き後純利益÷売上
※今回の計算定義です。

貸借対照表比較

貸借対照表で財務体質を比較してみたいと思います。
こちらは額面で比較しづらいのでピックアップした部分を比較していきます。

安全性

まずは、自己資本比率です。いわゆる総資産のうちどれくらいが自己資本かを表す指標ですが、ここはいすゞ自動車がトップです。
しかし、日産の25%が気になるくらいで、それ以外の企業は30%以上自己資本を持っており、一般的には健全な業務体質であり、戦略の違い程度でしょう。

自己資本比率=自己資本÷総資本 借金と自己資本を見る値 40%以上が望ましいともいわれます

流動比率はスバルがトップで227%です。短期的には最もスバルが安全とも言えますが。
特殊事情で急にキャッシュが必要となる・などでなければ問題ない指標がほとんどです。
100%を下回る企業はないため、短期的な安全性は業界全体で高いといえるでしょう。
※より短期的な比較をするのであれば当座比率を出す必要があるでしょう。

流動比率=流動資産÷流動負債 短期的な安全性を見る指標 100%以上が望ましい

効率性

では、効率性はどうかみてみましょう。

総資本回転率を出してみるとマツダがトップです。
どの企業も資本が大きいせいか1に満たない形です。

総資本回転率=売上高÷総資産 

総資本では見えづらいのれん(企業買収の差額)なども含まれてしまうため、工場などの有形固定資産に絞ってみていきたいと思います。

有形固定資産回転率ホンダがトップです。売上が大きいながら、トヨタの1/3程度の有形固定資産で行っている経営効率の良さを感じます。

有形固定資産回転率=売上高÷有形固定資産 
サラバト
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これらの分析を「経営分析」と言ったりもします。

総じて自動車業界全体は健全性が高いです。

一方で収益性の分析などでは違いが結構出ました。

販売台数比較

2020年12月の販売台数をもとに見てみます。累計台数で概算しています。
トヨタの販売台数が圧倒的に多いことはわかりますが、日産は3番手です。それでも赤字が大きく出てしまうのは経営効率の悪さといえるのではないでしょうか。

情報ソースは以下です。

サラバト
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販売台数と売り上げは当然だけど相関していますね!

各種指標の概況まとめ

これらの経営分析結果の要因

やはり、圧倒的にトヨタが強いことがわかりました。
当然ですが、販売台数に比例して売上高の順位も1位トヨタ2位ホンダ3位日産でした。
一方で、日産は販売台数は多いのに営業利益には直結していませんでした。

ホンダはhondajetへの投資をして赤字が出つつもしっかりと利益を確保しています。

私の好きなSUBARUは財務体質が健全であることがわかりました。

サラバト
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売上高の順位は1位トヨタ、2位ホンダ、3位日産だったけれど日産は赤字!

この辺りは明暗が分かれたという感じですね。

以下各社のIR資料をベースに比較しています。

IRライブラリ | 投資家情報 | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト
トヨタ企業サイト「IRライブラリ」をご紹介します。トヨタは企業価値を持続的に高め、ステークホルダーの皆様とともに、安定的・継続的に発展していきたいと考えています。
株主・投資家の皆様へ | 株式会社SUBARU(スバル)
株式会社SUBARU(スバル)のIR情報をご紹介しています。決算報告や最新株価情報がご覧いただけます。
IR資料室 | 投資家の皆さまへ | 日産自動車企業情報サイト
日産自動車の「IR資料室」:日産のファクトファイル、アニュアルレポート、有価証券報告書、報告書、決算資料など、各種レポートを公開しています。
決算関連資料 | 投資家情報 | Honda公式サイト
Hondaの「決算関連資料」ページです。IR資料室では、決算発表、IR資料、財務・業績情報、株式・債権情報などを掲載しています。
決算資料|スズキ
スズキ株式会社の株式・格付情報や事業報告、Annual Report、財務ハイライトなど投資家向け情報をご覧いただけます。
【MAZDA】有価証券報告書等|IR資料
マツダの株主・投資家情報(IR)。経営方針、個人投資家向け情報、業績・財務データ、決算資料、株式情報、債券・格付け情報を掲載しています。RSSフィードで最新情報をお届けしています。
決算短信・関連資料 | 投資家情報 | MITSUBISHI MOTORS
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ものを運ぶ「商用車」と、動かす「ディーゼルエンジン」を開発、生産、販売し、世界中の豊かで快適な暮らし創りに貢献するいすゞ自動車の「企業情報」、「投資家の皆様へ」をご紹介。

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